死亡事故 20代女性 当初の提示額より約3900万円増額した事例

相談者:(20代女性)職業:無職(就職活動中)

傷害名:死亡

【当事務所のサポートを受ける前と受けた後の違い】

賠償項目 サポート前 サポート後 増額分
逸失利益 約2000万円 約4500万円 約2500万円
死亡慰謝料 1450万円 2200万円 750万円
近親者慰謝料 0円 600万円 600万円
最終支払い額 約3600万円 7500万円 約3900万円

ご依頼の経緯

20代の女性が友人の自動車に乗車していたところ、後続車から衝突される事故に遭い、亡くなられたという事案でした。ご遺族より当事務所に連絡があった時点では、相手方の保険会社から賠償額の提示が既にされており、この提示額が妥当かどうかという相談を受け、ご依頼をお受けすることとなりました。

当事務所の活動

事故に関する資料と刑事記録を取り付けた上、損害賠償額を算定したところ、低く見積もっても、妥当な賠償額と保険会社との提示額とは3000万円以上の開きがあることが分かりました。

金額の開きがあまりに大きかったことや、裁判所に適正な賠償額を決めてもらいたいとのご遺族の意向もあったことから、裁判を提起するにしました。

裁判の中では、慰謝料(近親者慰謝料も含む)と逸失利益が争点となりました。特に逸失利益については、被害者が事故当時無職であったため、基礎収入をいくらとするべきかという点が問題となりました。この点について、過去の裁判例等を踏まえ、被害者が事故当時無職であったとしても、その年齢や求職状況等から近い将来に就職する可能性が高いことから、基礎収入は平均賃金でみるべきだと主張しました。

結果

裁判における和解で、7500万円の賠償金を獲得することで解決することができました。
慰謝料については、近親者慰謝料も含め、請求額どおりの金額が認められました。逸失利益については、被害者の基礎収入を女性の平均賃金(全年齢)とした上で算定がなされました。

結果として、当初の提示額よりも約3900万円増額することができました。

所感、争点(ポイント)

死亡事故事案のご遺族にとっては、いくら賠償金を受領しても心から納得することは難しいと思われます。ましてや今回の事故は、将来ある20代の女性が亡くなるという凄惨な事故であり、ご遺族の悲しみ・無念さは計り知れません。

一方で、死亡事故における賠償額は高額になることも多く、また、保険会社が提示した金額と適正な金額との差額が1000万円以上になることも少なくありません。不当に低い賠償額で示談することは、予期せぬ事故で亡くなられたご本人にとっても浮かばれない結果となります。

不幸にもご家族が交通事故によってお亡くなりになった場合には、加害者と示談をする前に弁護士に相談することをお勧めします。(弁護士江畑博之)

投稿者プロフィール

江畑  博之
江畑  博之
昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。
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昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。
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