自転車に乗る場合も交通ルールを守りましょう!

自転車に乗る場合も交通ルールを守りましょう!  弁護士 五十嵐 勇

JAFの機関誌「JAF MATE」7月号に「一時停止しない自転車!」という記事が掲載されていました。

この記事によると,自動車関連の死亡事故で,自転車側に違反
があるケースは78%にも上るものの,ひとたび自動車対自転車の交通事故が発生した場合には、自動車側の過失割合が大きくなることが多いということが,ドライバーの目線で解説がされていました。

私も,運転をしているとき,イヤホンを耳にしてスマホを操作しながら自転車に乗っていた学生が,私の車に気付かずに近づいてきて,ぶつかるかもしれないとヒヤッとした経験があります。

たしかに,過失割合の観点からすると,自動車対自動車の事故と,自転車対自動車の事故を比較した場合,同じような事故態様であっても,後者のケースだと自転車の過失割合が低いことがあります。

「過失割合が低くなる」と聞いて,自転車に乗られている方からすれば,「低くなるなら,あまり道路交通法を守らなくてもいいじゃん。」という印象を持たれるかもしれません。

しかし,過失割合は,過去の裁判例から一定の目安があるにせよ,あくまでケースバイケースの判断です。自転車側が被害者となった場合でも,その交通違反の程度が重いような場合には,裁判官が被害者側に不利な心証をいだいたとしても何らおかしくありません。

また,本年6月1日より道路交通法が改正され,信号無視などの危険行為を3年以内に2回以上繰り返した場合に,講習が義務付けられるようになったということは,ニュースでも取り上げられていたため,皆さんも記憶に新しいかと思います。自転車の交通違反は道路交通法でも厳しくルール化されていると言えます。

もちろん,こういった法律で決められているからということもありますが,自転車に乗っているときにスマホを操作するようなことをすれば,歩行者に衝突するなどして大事故につながりかねません。

自転車も道路交通法上は「軽車両」です。自転車に乗られる場合は,交通ルールを守って,安全に運転されるよう心掛けてほしいなと思います。

投稿者プロフィール

江畑  博之
江畑  博之
昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。
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江畑  博之

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昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。
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