新潟県の死亡事故の特徴と,事故防止のポイントについて  弁護士 江幡 賢

以前,私が作成して弁護士コラムにおいて,新潟県で発生する交通事故は,重大事故(重傷事故+死亡事故)の割合が,全国平均と比較して約1.6倍高いということをご紹介いたしました。
今回のコラムでは,新潟県警のHPで公表されている「平成28年中新潟県の交通死亡事故の特徴」という資料をもとに,新潟県の死亡事故の特徴についてご紹介させていただきます。

1 交通事故死者数の推移

新潟県の交通事故死者数は,昭和31年から昭和47年まで右肩上がりに増加し,昭和47年には過去最多の444人と第1のピークを迎えました。
しかし,第2のピークである平成5年(316人)からは徐々に減少し,平成27年には59年ぶりに100人を下回りました(97人)。

2 新潟の死亡事故の特徴

⑴月別死者数

平成28年中の新潟の死亡事故をみると,1月から9月の間と比較して,10月から12月にかけて死亡事故が増加していました。1月から9月が概ね5人~10人程度であるのに対し,11月は14人,12月は16人と,大幅に増加していました。

⑵死亡事故が多い時間帯

事故発生の時間帯では,午後4時から午後8時の死亡事故が多く,全体の約30%がその時間帯に集中しています。
おそらく,通勤時間で交通量が多いということと,暗くなり始めで目が慣れていないということから,夕方に重大事故が発生しやすい傾向にあるのではないかと思います。

⑶高齢者の割合が高い

新潟県では,死亡事故の死者に占める高齢者の割合が高く,全死者のうち高齢者が占める割合が13年連続で5割を超えているそうです。つまり,交通事故の死亡者のうち,半分以上が高齢者だということです。
平成28年では全死者107人のうち,65歳以上は62人,75歳以上は45人を占めています。また,高齢者加害事故による死者は30人であり,新潟県では,被害者・加害者ともに高齢者の方が当事者となる死亡事故の割合はかなり多いことがわかります。

3 交通事故防止のポイント

以上のとおり,新潟県の死亡事故の特徴として,①10月~12月の事故が多い,②夕方の事故が多い,③高齢者の割合が高い,といった点が挙げられます。
これらの特徴を踏まえて,交通事故を防止するために重要なポイントとして,以下の点が挙げられていました。

⑴歩行者が心掛けること

  1. 横断歩道や信号機のある場所を横断する。
  2. 横断する時や横断中も,左右の安全をしっかり確認する。
  3. 道路を横断する際に車が遠くに見えた場合でも,無理に渡らず通り過ぎるまで待つ。
  4. 夜間外出するときは,明るい色の服装を心掛け,夜光反射材を活用する。

⑵運転者が心掛けること

  1. すべての座席でシートベルトを活用する。
  2. 子どもを車に乗せるときはチャイルドシートを使用する。
  3. 通りなれた道でも,危険を予測して運転する。
  4. 横断歩道を通過するときは,横断歩道手前で確実に減速し,歩行者がいたら必ず止まる。
  5. ライトを早めに点灯するとともに,上向き・下向きをこまめに切り替える。

4 最後に

近年,死亡事故は減少傾向にあるとはいえ,新潟県だけでも毎年100人近くの方が交通事故でお亡くなりになっています。
技術の革新により,車の安全性能が向上するなど,様々な取り組みがなされていますが,やはり,各個人の日々の心掛けが事故を防止するうえで最も重要かもしれません。道路を横断する際にも,車を運転する際にも,是非上記のポイントを心掛けていただき,安全運転,安全な横断のご参考にしていただければと思います。

投稿者プロフィール

江畑  博之
江畑  博之
昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。
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江畑  博之

江畑  博之

昭和56年新潟県燕市生まれ。平成14年新潟大学工学部化学システム工学科へ入学。卒業後、平成18年東北大学法科大学院入学する。司法試験に合格後は最高裁判所司法研修所へ入所し弁護士登録後、当事務所へ入所する。交通事故被害者が適切な賠償額を得られるよう日々、尽力している。

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